被害者から傍観者へあの時、こうしてほしかった。
辛そうな顔をしている人がいないか、クラスの様子をよく観察してください
中学校に入学してすぐ、1か月ほど、クラスのほとんどから無視されていました。時間にしてたった1か月、もしかするともっと短かったかもしれません。私の場合は、クラスの誰かがアンケートで報告したことによって明らかになり、加害者から反省文を聞かされ、解決ということになりました。
でも、そんな短い期間がその後の人生に大きな影を落とすことを知って欲しいです。その場限りの謝罪にはなんの意味もないことを分かって欲しいです。話しかけてもそれとなくかわされ、自分の話は「どうでもいい」とスルーされた事。初めての合唱祭では声をバカにされた事。今でも人前で歌うのが怖いです。
あの時加害者側に加担していた人達は、現在普通に接してきます。私はあの人達のことを一生忘れないし、許すつもりもありません。一時は死にたいと毎日泣きながら寝ていて、学校に行くのが辛かったんです。親にも先生にも言えなかったんです。誰か、そばにいて欲しかった。表立って守ってくれなくてもいい。ただ、その状況を分かった上で、味方がいて欲しかった。
お願いですから、クラスの様子をきちんと観察してください。無理して笑っている人がいないか、辛そうな顔をしている人がいないか、毎日見てください。もしそんな人を見かけたら、その人だけに、こっそりと「どうしたの?」と声をかけてあげてください。気づいてもらえるだけで嬉しいです。「なんでもないよ」と言われたら、「そっか」と離れてください。そしてまた翌日も、「おはよう」と話しかけてあげてください。挨拶だけでいいんです。無視だけはしないでください。無関心が一番辛いです。
「自分のクラスにはいじめがなかった」と言う人は、周りが見えていないだけです。いじめは、すぐそこにあります。見ないふりをしないでください。

先生に言ってほしかった。助けてほしかった。
私は小学5年生の時に、主にA君たちにいじめられました。
A君たちとは、仲良し(腐れ縁?)で、私の目の前で「(私の名前)って、〇〇だよねー」のように、私の悪口を言ってくるんです。
それが何度も起きて、その度に先生に色々言われ、謝られ、また謝られ…と繰り返しました。
半年ほどで収まったのですが、私が一番許せなかったのは、周りのみんなです。
ある日、流石に限界が来て、私は給食前に泣き出してしまいました。その時、「大丈夫?」と優しい言葉を掛けてくれていた人が2人いたんです。
でも、泣きながら気づいたんです。こうやって、優しい言葉を掛けてくれる人も、ただ黙って見守っててくれる友達も、親友も、みんな、みんな、いじめを止めてくれなかったんだ、と。
ただ、先生に言ってほしかった。助けてほしかった。そう思うのは、わがままだったのかなあ?
いじめが終わっても。もしA君たちを許せる日が来ても。一生、この悲しみは治らないんだと思います。
確信がなくても、おせっかいだとしても、「悪口はだめだよ」「先生、悪口言ってました」そうやって、言ってほしい。
被害者にとって、見ているだけの人は、「助けてくれない人」としか思えないから。
いじめる人と同じように見えるから。
「やめて」「助けて」 その声を聞き逃さないでほしい。

どの世代の人も当事者意識をもたないとなくならない
今から10年ほど前ですが、高校生のときにいじめを受けました。最初は些細な意地悪からでした。テレビなどでいじめのドラマなどを見ていましたが、まさか自分に起きるとは思っていませんでした。それでも特に気にしないようにしていたら、どんどんいじめがエスカレートしました。やり返そうとも思いましたが、その時間ももったいないと思い、やりませんでした。それよりも、夢のために勉強を続けていたので気が紛れたのかもしれません。でも、日々ひどくなる嫌がらせにノイローゼになりそうでした。どうやってそれがやめたのか今となっては思い出せませんが、半年ほどでなくなっていったような気がします。それでもとても傷つきましたし、寮生活だったのでかなりしんどかったです。家族よりもそばにいてくれた友人達のお陰で乗りきれたと思います。
本当に怖いのはこのあとでした。私に意地悪をしていた子が今度は周りの子達から仲間外れにされ始めて、私のグループに来るようになりました。それは、私よりも私の友達目当てなのは明らかでした。でも、私の友達は彼女が私に意地悪をしていたのも知っていたので、一見その子を受け入れているように見えて扱いは雑で素っ気ないものでした。ある日、掃除中にごみ捨てに行くとその子も私たちについてきました。私は嫌だなーと思いながらも一緒に行きごみ捨てをして帰ろうとすると、友達がその子をごみ捨て場の倉庫に閉じ込めました。友達は数分間閉じ込めたあと何事もなかったかのように教室に向かって歩き出しました。私はその場で立ち尽くしてしまいましたが、いじめは誰にでも起きるもので、それが被害側か加害側かは紙一枚ほどの薄さしかなく、いつ入れ替わっても不思議ではないことというのを目の当たりにしました。
大人でもわざと他人を貶めたり、傷つけたり、仲間外れにする人もいます。いじめがあるのは子供の社会だけではなくて、社会全体で、どの世代の人も当事者意識を持たないとなくならないと思います。できたらこれからの子達には誰かをわざと傷つける経験も傷つけられる経験もすることなく成長してほしいです。

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