いじめ克服体験談いじめは、何のための行動でしょうか
私が小学校に入学した時は、クラスの人気者でした。周りが名前を呼んでくれ、風邪で休んだ時はみんなで手紙を書いてくれたこともありました。しかし、この楽しかった日常は次第にひどくなっていきました。
元から明るい性格の私に、同じクラスの男の子から「お前、うるさい。喋るなよ。」と怒られ、他の子も顔を殴ろうとして襲ってきました。それがきっかけで、私は人と話す勇気がもてなくなり、信頼できる友達や親以外は、大人しい子になりました。
学校の給食当番で、私がペアの子と鍋を運ぼうとした時には、「早くしろよ。お前、遅いんだ。」「もっと早くすれば、食べる時間伸ばせたのに」と、何度も何度も言われました。このくだりは、小学校を卒業するまで続きました。
私は、みんなよりゆっくりなペースでやっていくタイプで、スピードを上げて作業するのが苦手なほうです。それでクラスのみんなに迷惑をかけました。あの時はごめんなさい。
毎日毎日怒られ、毎日毎日周りから責められてばかりで給食当番が嫌いになりましたし、そのストレスで嘔吐したこともありました。
たまたま公園ですれ違っただけで、「空気読め」「邪魔なんだよ」と除け者扱いされました。また、運動会で、私がクラスリレーを一生懸命走っても、「お前遅いんだよ。お前のせいで遅くなった。」と、責められました。
他にもたくさんあります。もっとあります。それぐらいひどいものです。私は小学校でいろんな同級生の子たちに、いやほぼ全員と言ってもいいぐらい大人数からいじめを受けました。非常にひどかった。つらかった。
先生も味方してくれず、相談もこわくてできなかった。たしかに、私はみんなに迷惑をかけた。たくさんひどいことをしたと思う。それはごめんなさい。
だけど、今22歳になってもこの痛みは一生忘れません。このことで、何回もいのちを絶とうとしたこともあります。ずっと枕元で泣いて、頭を自分の拳で叩いて叩いて。休みたくても無理して学校へ行った。ものすごく感じる痛みをずっと背負って、学校へ行ったんです。
成人式で、その同級生の子が「うわ、あのかっこうだっさw」と嘲笑ってきました。そして、その同級生たちはいじめのことを忘れて、ふつうに楽しい人生を過ごしています。過去に自分たちが犯したことが、なかったことにされています。本当に悲しかった。すっごく辛かった。泣きじゃくるほどつらかった。
でも、そんなつらい体験をしたことを経て、私は大学で良い友だちに恵まれ、大切な人もできました。その人たちはすごく優しくて温かくて親身になってくれています。本当に感謝しかありません。友だちは、私が受けたいじめについてきちんと理解してくれ、こんなことを言ってくれました。
「辛かったね。でも、今のあなたは頑張ってるよ。私にちゃんと優しくしてくれるし、すごく良い子だよ。勉強もちゃんと取り組んでいるしすごいよ。だから、過去のあなたがあって、今のあなたがあるんだよ。」
すごく嬉しかった。安心した。生きててよかったって。
大切な人は、前述したいじめのことをずっと引きずっている私を察したのかわかりませんが、すごくすごく心配してくれました。
それから、母もこのことでフォローしてくれました。
「あなたはいじめを経験してしまったけれど、それと同時に優しい人間になれたのもあるよ。」
確かに、私は優しくなったところもあります。人に対して思いやりをもつようになりました。しかし、いじめにメリットはありません。良いところは一つもありません。
自分の気分を明るくしようとしたり、自分のストレスを相手に言葉と体でぶつけたりするそのもので、相手はしんどくなるだけです。やった側もスッキリしているように見えて、実はまだモヤモヤが残っているだけです。
そもそも、そんなことって結局何のためにしているんでしょうか。自分のためでしょうか。周りのためなんでしょうか。自分がかかえている闇を、相手にぶつける以外、方法は浮かばなかったのでしょうか。
「私は覚えてないかな」「そんなことまだ引きずってるの?」と思われるかもしれませんが、よく考えてみてください。
自分がしたことは、本当に正しいのでしょうか。また、その正しい理由とはなんでしょうか。うさばらしですか?それとも、ノリ?
人間は忘れやすいのですが、怖いと思った出来事はかなり記憶に残るほうです。今一度、自分の心を見つめ直してください。
いじめは、何のための行動なんでしょうか?
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