いじめ克服体験談自力で這い上がった私、これから幸せを掴む決意表明として

私の体験談は少し他の人と方向性が違うと思う。これは、私が私の力だけでいじめを克服した話である。

私は幼少期から何となく人との違いを感じていて、小学校中学年あたりからそれが顕著になった。周りの流行や趣味についていけないし、周囲の子よりも病弱で、背丈も低かった。体力がないから走ることもできなかったし、話の空気、他人の感情を察するのがとても苦手だった。
小4の時から何となく周囲も、あいつは人と違うようなことを感じていて、あるグループから目をつけられ、私を責め立て、悪者にするような空気があった。
小5になってクラス替え後、同時期に元々あった持病が悪化し、月に数回、通院で学校を休むようになった。外見にも出るような症状だったため、いじめは顕著になった。俗に言う「ウイルスごっこ」をクラスの男子たちが流行らせた。
何回か先生が注意したものの、なかなか止まなかったが、小5の1学期の終わり、1度大きな学級会を開いて、夏休み前にいじめは一度収まった。
夏休みには病気も落ち着いていて、2学期からは普通に通えると思った。しかし、普通どころかいじめは悪化した。幼いながらショックを受けた。その後、ウイルスごっこや悪口はもちろんのこと、朝、私が教室に入る時だけドアの鍵をかけられたり、筆箱を隠されたり、机をベランダに出されたり、いじめは日常茶飯事だった。クラスメイトは私の行動を全て監視し、事あるごとに悪口やうわさ、叱責ぶった罵倒を浴びせた。

私は担任にもう一度学級会をするように頼んだ。しかし何を思ったか、私が改善すればいじめはなくなると称して、私の悪いところを発表する会のようなものに変わった。クラスの全員と担任が正義ぶって私に色々文句をつけた。ほとんどありもしない事だったが、当時の私もそれなりに人とずれていたので、完全否定はできない面もあった。

親からは、連絡帳に書いてもらったり、担任と連絡を取るようにしてもらった。ただ親は渋々応じ、味方になるどころか、「あなたにも何か原因があるんじゃないの?」ということを遠回しに何度も言った。家庭環境は悪くなかったものの、いじめを経験したことがない両親はあまり真摯ではなかったように思う。やがてウイルスごっこは学年中や他学年に広まり、私は有名人になった。友人は一人もいなかった。

中学校に上がってからは、自分は意外と勉強が出来ると気づき、中1の間はいわゆる「勉強ができるキャラ」として通ったものの、悪口を言われたり、先輩から目をつけられたりすることは少なくなかった。中2以降はクラスでも部活でも浮いた存在になった。中2の頃は、クラスは無法地帯のようだった。友達はいなかったし、ウイルスごっこが再開された。誰かを私の方面に突き飛ばす遊びが流行ったせいで数回怪我もしたが、そこまで大した問題にされなかった。小学校の頃のような目立ったものではなく、影でコソコソやられることが多かった。
部活は英会話や塾の習い事と兼ねられるように美術部に入った。部員とはなかなか打ち解けられなかった。唯一仲良くしていた友達は不登校になり、完全に独りぼっちだった。
表立って悪口を言われたり、馬鹿にされることもよくあったが、成績順位が片手で数えられるくらいには良かったのが心の救いであり、モチベーションであった。
中3は比較的平和なクラスになり、部活も引退し、いじめはなくなった。勉強を続け、合格率20パーセント弱だった難関私立に合格したことで私のいじめ経験は終わる。ちなみに中学校は皆勤賞だった。高校では普通に思い出を作り、そのまま大学にあがり今に至る。今は外見やコミュニケーション能力の研究をし、比較的明るいリーダーキャラとして、周りから親しまれるようになった。

先日、成人となり、小5の担任からフェイスブックでメッセージが来た。何事もなかったかのように絵文字が大量に投入された「お久しぶりです!成人おめでとう!メール」が届いたが、謝罪のひとつもないことには心底腹が立つので、小さな抵抗がわりにこちらに体験談を投稿することにした。

私は感情表現が苦手なので、この体験談に「こうして欲しかった」「辛かった」とわざわざ書くようなことはしない。ただ事実を書き、誰一人寄り添ってくれない中、そこから自分が今這い上がっただけの話と、これからも私は自力で出世と幸せを掴むことの決意表明としてここに記すまでである。
学年中、強いては担任や他学年までが敵になっても不登校になることもなく、自力で楽しい毎日を掴むことは可能だという証明になれば幸いである。

伝えることがあるとすれば、周りとの違いやズレはいずれ才能になるし、個人の努力次第で大人になってからいくらでも輝くことができる。
そして、なにか自分の心の拠り所を作ってもらえたらいいのかなと思う。学校外のコミュニティでもいいし、趣味でもいいし、持ってる才能を磨くことでもいい。なにか自分が夢中になり、日々の地獄を忘れられるものを作れば、いじめも必然と乗り越えやすくなるのではないかと思う。

いじめ克服の体験談募集

いじめを克服したあなたの体験談を匿名で投稿してください。
いじめに苦しむ子どもたちに元気、勇気を与える投稿を掲載させていただきます。
また、お寄せいただいた投稿内容は、今後のいじめ対策のために活用させていただきます。

※内容が変わらない範囲で、投稿内容を一部編集させていただく場合があります。

投稿する