いじめ克服体験談友達を自分で選ぶことができなくなっていました

壮絶ないじめか、と聞かれると大層なエピソードは少ないのですが。
昔から気が小さく自信がなく、特にこれといった特技もなく。
そんな平坦で淡白なモブキャラが私でした。
小学生の頃はただ優位に立ちたいだけのいじめっ子たちに誘われるがまま、鬼ごっこで鬼をさせられ、追いかけ続けて、笑われるだけの休み時間を過ごしてました。
悔しかったけれど、誘ってくれるんだから「友達」なんだと勘違いしてました。

中学生になったときには既に、誰かの引き立て役や八つ当たりの対象になっていました。
それでも「独りじゃないんだから悲しいはずない」と思い込みました。
だから笑顔でいました。誰より明るく振る舞いました。お芝居でもなく心から愉快で素直な自分でいたはずなんです。

高校生。知り合いのいない学校に通い、「友達」に囲まれた底抜けに明るい自分になりました。
平気で誰かをおとしめて、気分で関わる相手を変える人間が私の周りにはあふれていました。
でもその頃には、友達を自分で選ぶことができなくなっていました。

大学生になっても同じ、『車を出してくれるから』『お金を貸してくれるから』そんな理由で寄ってきた「友達」と中身のない生活を送りました。
私のいじめ体験は暴力こそほとんど経験していませんが、大人になった今確実に何かを壊されて来たという実感が残っています。
結局、人との距離を自分の意思でコントロールした経験がなかった私は、大学2年のころ爆発したかのように全ての人間関係を断ち切りました。

そのとき、やっと1人になれた気がしました。
その後に出会った歳の離れた人たちに倣って派手な服を着たり、目立つ髪にしたり、流行りに乗って鍛えてみたり。
流行りに影響されたくてもなんだか周りを気にしてできなかったことができるようになって、少しずつ自分の好きなことが分かってきた気がします。
着飾って、やせて、好き勝手してる今の自分が過去1番素敵だなって思います。

10年以上たった今でも、失った時間を思ってみじめさを感じることはあるけれど、学生時代の「友達」を断ち切った後にできた職場やネットでのつながりが私を救ってくれました。
友達は選んでいいんです。
読んでくれたあなたが、自分を好きになれますように。私の文が何かのきっかけになれますように。

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