いじめ克服体験談自分を理解してくれる人に出会って

大学生です。
私がいじめられるようになったのは、小学校入学当初からでした。31週という早産で生まれた私は先天性の小脳低形成があることもあり、生まれた時から医者に「リハビリをしないと歩けないかもしれないし、歩けたとしても身体面は周りより遅れるし劣る」と言われていました。作業療法士さんのリハビリを1年受けて歩けるようにはなりましたが、身体面の劣りと遅れが目立ったまま小学校に入学しました。

小学校に入学し、まずあだ名によるいじめが始まりました。また、見た目が周りと全く変わらないのに、階段がゆっくりでしか降りられない、体育でボールがよく顔面直撃し保健室行きになる、ボールを相手に返せないので2人組が作れないなど、体育は配慮がなければこなせないというのが、なかなかクラスメイトから理解されず、陰口や仲間外れをされ、からかわれるのも入学当初からでした。あだ名と体育でいじめられるのが自分でどうすることも出来なくて苦しみました。得意不得意が両極端で実技科目が周りと同じように全くこなせず、主要科目は得意で常にクラスでトップで、ストレスを感じずにいられる時間は主要科目の時間のみでした。体育をやればやるほど周りとの差を感じ、辛くなって、いじめのストレスも積み重なった結果、爪いじりと鼻いじりという自傷行為をするようになり、さらにいじめがひどくなって精神崩壊し、気づいたら小学4年の前半になっていました。それまでの先生達も理解してくれていじめを止めようとはしてくれていましたが、先生達でもいじめを止める事が難しくなっているくらい、いじめがひどくなっていました。

ここで大きな転機が訪れました。小学4年の担任の先生がひそかに色々考えてくれていたのです。担任の先生に呼び出されて何かと思ったら「今度の道徳の時間に生まれた時の事から全部話していい?」と言われました。唐突すぎて最初よく分かりませんでしたが「いいですよ。」と答えました。先生は道徳の時間に早産であること、体育等が苦手なのはちゃんとした理由があること、周りと同じようにこなせず苦しんでいること、いじめで自傷行為がひどくなっていること等を全て話してくれて、「みんなで支えてあげようよ」って声を掛けてくれました。また、その後に時間が余っていて何をするのかと思ったら、先生が「長所を発表していこうよ」と言い、クラスメイトが長所を言って担任の先生が黒板に書き始めました。私は黒板を見た瞬間過呼吸になるんじゃないかと思うくらい号泣して、限界がきていたことにやっと気がつきました。その瞬間いろんなクラスメイトから「何も知らなかったのにごめん」って言われて、あだ名いじめと身体面のいじめはなくなりました。ただ自傷行為に関するいじめは少し残っていました。

さらに担任の先生は中学をどうするかも考えてくれていて、家庭訪問で「頭いいし、手を抜かないし真面目だから、中学受験して中高一貫校に行ってリセットしてみない?」と提案してくれました。おそらくこのまま普通の中学に行ったらまたいじめられるし、いじめの二次障害で自分から集団に入っていくのが怖くなっていて、中高一貫に行ってリセットする形でしか可能性はないって、先生は分かっていた部分があったのかもしれません。

その後、先生方の配慮も受けながら小学校を卒業し、中高一貫校に進みました。中高一貫校に入学する前に、校長先生から中高一貫校の方に、身体面の部分を相談してくれていたようで、最初から先生方が配慮をしてくれました。ところがここでも小学校のいじめの二次障害で新たな壁にぶつかりました。体育の2人組は相変わらず作れず、先生と2人組を組み、常に孤独で自傷行為が収まらず自傷行為に関するいじめを受けていました。また、女子何人かに凄い見られているって避けられていました。自分から集団に入っていく方法も分からないし、自分から入っていった後の反応がなんか怖くて、毎回周りの様子を伺って、でも自分からいこうとすると小学校の時のいじめがよみがえってきて、結局自分からいけなくて、じろじろ見ているという誤解を生むだけの状態が続いていました。そして高校を卒業しました。

大学は幼い頃の恩返しをしたいと思い、作業療法学科に進学しました。大学生になってやっと自分から集団に入っていけるように少しずつなってきました。何でそうなってきたかというと、体育がすごい緩かったり、私と体育で2人組を組んだらどうなるか分かっているはずなのに何も文句言わないで2人組を組んでくれたり、常に一緒にいる友達が複数人出来て、体育とか友達関係のストレスが減ったからだと思います。やっと爪と鼻いじりを人が見ている前ではしなくなって、体育と友達関係が高校まできつかったんだって気がつきました。また、実習も力が普通より弱い部分やバランス感覚がないのを配慮していただきながら何とかこなしました。

その後、大学3年になってゼミ担任が小児科医であったことから、新たな事が発覚しました。その先生は私のゼミ担任になる前から、どんなに筆記科目で頑張っても実技科目でそれ以上に私が成績下げたり、レポートの考察が毎回周りより浅かったり、抽象的な質問された時に意図が読み取れてなくていつの間にか少し意図からずれた答えをしていたり、目の前で想定外なことが起こると訳が分からなくなって動けなくなることが多かったりした私を見て、なんとなく発達障がいがなんとなくある気がしたらしいのですが、ゼミ担任になって発達障がいの人達が一番苦手な部分が要求されやすい実習の様子を実習担当から聞いたときに、やっぱりアスペルガーだって思ったらしいです。

今まで気づかれなかったのは「得意不得意が両極端だけど、臨機応変に動くことが小中高ってあんまり無いし、運動苦手なのもどちらかといえば早産が原因だから早産で説明つくし、それで勉強は得意で筆記試験は強いからこそ気づかなかったんだと思う」って言われました。発達障がいの特性とかも授業で習いますが、確かに触覚過敏で身体領域の授業の時に友達におもいっきり触られると耐えられなくて笑っちゃうのとかもアスペルガーの特性にそっくりでした。

またゼミ担任と初めて面談した時に、「今までよくここまで頑張ってきたね。すごい真面目だからみんなと合わせなきゃって思うかもしれないけど、無理して全部みんなに合わせたらしんどくなっちゃうから。ユニークで魅力的な部分はたくさんあるから普段は○○さんらしく笑顔で周りに無理して合わせなくていいからね」とか、「もう大人の世界だから自分から集団に入っていくの怖がらなくていいし、作業療法士として働いている時間だけ、苦手な部分はアドバイスもらいながら、どれだけ時間かけてもいいから、ゆっくり良くしていけばいいから」ってゼミ担任が話してくれて、やっと自分らしくていいんだと思えて自分らしさを出せるようになってきました。

今は面談も人の話を聞きながらメモをとるのが苦手なのでボイスレコーダーをOKにしてくれたり、最大限の配慮をしてもらいながら卒業に向かっています。就活もゼミ担任が早産の身体ハンデもアスペルガー傾向が強いのも先に配慮面を考えてくれたお陰で、何かしらハンデを抱えながら働いている職員が複数人いて、配慮の体制が整っている病院への内定が早めに決まりました。

最後に、
いじめは必ず終わりがきます。そして辛いのに私みたいに無理して学校にいって心が壊れるくらいだったら休んでいいと思います。また、周りに無理に合わせようとしなくていいと思います。

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