安心できる関係を築くために ~「いじり」の二面性を考える~
2025年12月25日
深めよう 絆 にいがた県民会議 事務局
11月19日(水)、深めよう絆にいがた県民会議主催による「いじめ見逃しゼロ県民の集い」が開催されました。県内の複数の小・中・高等学校をオンラインでつなぎ、『だれもが安心して過ごせる関わり方をめざして』をテーマに、児童生徒が「いじり」についてディスカッションを行いました。
本来「いじり」という言葉は「いじる」の名詞形であり、古くから「庭いじり」「車いじり」など、物に手を加える行為を指していました。しかし2000年代に入ると、バラエティ番組やお笑いの世界で芸人同士が「いじる」「いじられる」と表現する文化が広まり、学校や一般社会にも浸透しました。その結果、他者をかまってからかう行為を「いじり」と呼ぶ俗語が定着し、さらに「いじられキャラ」という言葉も生まれました。
「いじり」は、親しみのある冗談や仲間関係の一部として受け止められる一方で、いじめの温床となる危うさを持ち、その境界は非常に曖昧です。今回のディスカッションに参加した児童生徒たちは、物心がついた時から「いじり」という言葉が当たり前に存在する環境で育ってきた世代です。そのため、彼らは「いじり」が楽しい関わりになる場合と、いじめにつながる場合の両面について真剣に考え、自分たちの体験をもとに感じていることを率直に発表してくれました。子どもたちの言葉には、安心できる関係を築きたいという強い願いが込められていました。
当日は、早稲田大学教育・総合科学学術院非常勤講師の伊佐貢一先生にコーディネートと総括をしていただきました。先生は総括の中で、 「相手を大切にし、励まし、認める温かい笑い、いわゆる『ユーモア』は大切。しかし、欠点を皮肉ったり相手を見下したりする『攻撃的なユーモア』は、相手はもとより自分も大切にしていない。攻撃があるということは安心できないということである。」 と指摘されました。
この言葉は、今後の「いじめ見逃しゼロ」活動を進めるうえで大きなヒントとなりました。そして、この問題は子どもだけのものではありません。大人自身も「いじり」という言葉の持つ二面性を理解し、『ユーモア』と『攻撃的なユーモア』の違いを見極める感覚を養うことが求められています。子どもたちが安心して過ごせる社会をつくるために、家庭や職場、地域社会で「いじり」をどう考えるかを、私たち大人一人ひとりが意識していきませんか。相手を尊重し、励まし合えるユーモアを大人から広げていきましょう。
※ディスカッションの様子は令和8年10月31日(土)まで下記URLから視聴できます。子どもも大人も一緒に考えていきましょう。
<動画URL>https://youtu.be/rphmmN1b_l8
- ホーム>
- 県民運動について>
- いじめ見逃しゼロ コラム>
- 安心できる関係を築くために ~「いじり」の二面性を考える~