挑戦をうながせる新潟に!!

2025年2月28日

森下英矢(新潟お笑い集団NAMARA)

「お笑い芸人をやるなんて勇気ありますね!」
いやいや、ビビりというか慎重なタイプだと思います。では僕がなぜこの仕事に就いたかというと、高校の一人の同級生の存在が大きかったからです。

受験はあまりうまくいかず、第一志望ではなかった高校に入りました。
大学受験ではこうならないように頑張ろう!と、部活には入らず勉強漬けの日々を送ろうと決意。
が、モチベーションは1か月もたてば失われます。むしろ部活がなく、暇な時間を持て余す毎日。そんなある日、TeNYの新潟一番という番組を観ていたら『新潟で一番面白い奴を決める大会を開催する』という告知をしていました。

これならいけると早速エントリー。それをクラスの仲間に言って回りました。返ってきた言葉は「無理だよ」「恥かくだけだって」「お前面白くないじゃん」と散々。
そんな中でМくんという一人の生徒だけは「おー!応援するよ!お前面白いもんな!」と前向きな言葉をかけてくれました。

そして第一回新潟素人お笑いコンテストが開催されました。新潟フェイズという大舞台での漫才。正直、緊張して何をしたかも覚えていません。僕のコンビは23組中23位でした。
大会翌日、クラスでは僕をあざ笑う言葉が飛び交いました。しかし、Мくんだけは「俺は出たこと自体が凄いと思う。まだまだ頑張れるよ!」と再び前向きな言葉。
折れかけた心に優しくしみました。そして、再び立ち上がったのです。
一年後の大会では24組中2位。これで自信を持つことができ、僕の人生は決まりました。

「いじめ見逃しゼロキャラバン」として様々な学校を周るにあたって、自分の人生を振り返ってみました。
Мくんがいなければ今の人生がないことに気づきました。1回目の大会後に諦めていたに違いありません。そして僕がやるべきことは、それぞれの学校にМくんを増やすことだと思いました。

学校において、同級生の何気ない一言は大きな影響をもたらします。本人はそういうつもりではなくても、他人の人生を変えてしまうのです。それを防ぐことはできません。
だったら良い方に変えた方がいいじゃないですか。前向きな言葉でクラスを、学校を満たせばそこに前向きな挑戦が生まれます。
その一つ一つの挑戦が、新潟を明るく照らす。そんな未来を目指して、これからも活動を続けていきます。