「子ども集団を支える」

2023年6月30日

深めよう 絆 にいがた県民会議 座長
橋本 定男

 本県民運動を「大人が子どもを見守り支える運動」と言うことができると思います。この「子どもを見守り支える」を考える上でなかなかの難題があります。子ども集団です。
 例えば、大人が子どもにいじめに関して言葉掛けをしようと思ったとします。すると、それはほとんど子ども個人の言動や対応の仕方への助言のようになると考えられます。
 しかし、多くのいじめは集団のなかで発生し、しばしば集団として構造化していきます。個々人の在り方の問題だけでなく、集団の問題が大きく根強く存在しています。むろん、このことを大人はよく分かっています。
 ところが子ども集団の問題は、学校で集団を育成する教師の役割だとされ、広く大人が手を取り合う課題になりにくい面があります。
 また、個人の在り方だけでなく、集団の在り方という視点で子どもに何をどう語り掛けたらよいか。家庭で集団の問題をどうとらえたらよいのか。子ども集団の育成について学校、家庭、地域はどのように協働できるのか。というようになかなかの難題です。
 大人が子ども集団を見守り支える、とくに家庭でこのことを取り上げるというのは難題ですが、大人の議論に入れて頂きたいと思います。子ども集団の育成に向けて大人が広く手を取り合うやり方は工夫次第で豊かにあると思うのです。いかがでしょうか。