「そうだよね、大変だったね」を口癖にしょう

2023年5月31日

深めよう 絆 にいがた県民会議 事務局

 辛いことや悩んでいることを相談するのは、当事者にとってとても勇気がいることです。ならば、周りにいる友人や、家族、学校の先生、地域の人々が後ろから背中を少しだけ押してあげましょう。

 話術や観察法のひとつにコールドリーディングがあります。「cold(コールド)」は「事前の準備なしで」、「reading(リーディング)」とは「相手の心を読みとる」という意味です。初めて会ったのに、相手の過去、現在、性格、悩みなどを読み取っているように思ってもらえる技術です。例えば、初めて会った人に、「今までやってみようと思ったことで、まだ始めていないことってありませんか。」とか、「以前熱中していたことで、途中でやめてしまったことがありませんか。」と言われると、たいていの人は思い当たることがあるので、「なんでこの人は自分のことを分かるのだろう」と思います。

 この「コールドリーディング」の手法を良い使い方として少しだけ活用してみましょう。近くに、いつもと様子が違うと感じる子どもや友人がいたら、「もしかして、何か気になることでもありましたか」など、誰にでも当てはまるようなことを尋ねてみて、「そうなんです」と心を開いてもらえたら、「そうなんだ、じゃあ、一緒に考えようか」と声をかけてみましょう。そして、一緒に前を向いて進み始めましょう。

 みんな、「分かってくれる人」を求めているのに、意外と声をかけてくれる人は少ないのかもしれません。みんながそれぞれに「分かろうとする人」になれば、少しずつでも、悩みを持つ人が前向きに変わっていけるのではないでしょうか。
 そのあとに、寄り添っていく一言を付け加えてみます。
 「そうだよね、大変だったね」