いじめ豆知識No.4

2021年1月20日

深めよう 絆 にいがた県民会議 事務局

いじめは、放っておくとエスカレートしがちです。
なぜ、そのようなことになるのでしょう。

いじめには、いじめを形作ってしまう集団の構造があると言われています。
教育学者の森田洋司さんの研究によれば、いじめが起きている集団の中には、次の4つの階層があるといいます。

○ いじめる子ども
○ いじめられる子ども
○ 観衆(かんしゅう)…はやしたてたり、おもしろがったりして見ている
○ 傍観者(ぼうかんしゃ)…見て見ないふりをする

いじめがエスカレートしたり、長く続いたり、広がったりするのは、いじめる子どもといじめられる子どもだけでなく、「観衆」や「傍観者」の立場にいる子どものふるまいが大きな影響力を持っているからだと言われています。

だからこそ、「観衆」や「傍観者」の立場にいる子どもが、いじめを見逃さない、許さないという気持ちを持って行動することが大切です。
でも、直接いじめを止めるように働きかけることができれば一番よいのですが、実際には、難しいこともありますよね。
だから、まずは、いじめを見かけたら信頼できる大人にすぐに相談したり、いじめられている子に寄り添って一緒に相談に行ってあげたりして、いじめられている子に「私はあなたの味方だよ」と知らせてあげてはどうでしょうか。
このように考え、行動する子どもが増えていけば、いじめを止めることや、いじめが起きにくい環境をつくることができるかもしれません。

「いじめ見逃しゼロ県民運動」は、いじめを見逃すことなく手を差し伸べる人を増やすことで、いじめで悲しい思いをする人をなくしていこうという運動なのです。

参考 いじめの構造(いじめの4層構造)森田洋司1986年