心の中の道具箱

2020年3月19日

新潟県小中学校PTA連合会
会長 板倉久徳

皆さんは学校が大好きですか?

学校には自分の家には無い、教科で使う道具や機械、大きな教室、体育館やグラウンドがあるし、部活動や生徒会(児童会)、様々な学校行事、そして、多くの人達(友達・先生など)との関わりなどがあって、学校はとっても特別な空間だと思います。

私は、そんな学校が大好きで、今でも学校や子ども達と関わる仕事をしています。しかし、そんなに大好きな学校でも、子どものころには、何度か「まさか」の出来事がありました。体格が大きいことで「デブ」と言われたり、女子率の高い吹奏楽部に所属していたことで嫌なことを言われたり、今で言う「いじり」だったと思います。言っている本人には大した罪悪感も無くても、言われた本人は多かれ少なかれ嫌な思いをします。

松下電器(現在のPanasonic)創業者の松下幸之助さんの名言に「人生には上り坂・下り坂・まさかの3つの坂がある。」という言葉がありますが、物事が思うようにいく上り坂と、思い通りにいかない下り坂と、予想外のまさかがあると思います。私は、そんな「まさか」に出くわした時には、心の中の道具箱からアイテムを見つけて通ってきました。その中の1つは、「笑顔!」です。いつも笑顔でいると、周りの人も優しく接してくれます。たまに嫌なことがあって笑顔でないと、周りの人が気づいてくれます。もう1つは、「夢中になれることにとことん取り組む!」です。部活動でも、習い事でも、趣味でも、学校の勉強でも、…。私が中・高校生の時は、吹奏楽と給食のためだけに学校に行っていたようなもので、夢中になっていることがあると、少しの嫌な出来事も気にならずにいられました。最後に1つ、「心から寄り添える人を見つける!」です。親に言えない相談を聴いてくれる大人(学校の先生、習い事の先生、近所の人など)、誰にも言えない悩みを聴いてくれる特別な友達など、今まで多くの心を寄り添える人と話をして、勇気や元気をもらい、心が折れた時も立ち直ることができました。

まだ、小学生や中学生だと、道具箱にアイテムがたくさんはないかもしれませんが、「まさか」の時に使えるアイテムを増やして、これからの毎日を笑顔で過ごしてほしいと願っています。