「いじめ?」って感じる前にやっておくべき避難訓練のすすめ
2019年11月20日
一般財団法人教育研修コーチング協会代表理事 小林富貴子
いじめは突然あなたに降りかかった事故であり災難です。そして、誰にでも起こりうる可能性がある災難です。ただ、同じ災難でもいじめは火災や交通事故などと少し様相が違います。それは、いじめが起る要因や原因がわからないので事前の効果的かつ具体的な防止策をとることが難しいことです。また、いじめられている人もいじめている人もはっきりと「これはいじめである」と認識できない場合が多く、「からかっただけ」「こんなことくらいで」「遊びの延長線上」など線引きが難しいために対応が遅れて深刻化してしまうことです。
あなたはいじめられていると感じたらどのように対処しますか?
きっと、どうしていいかわからない人が多いと思います。「なぜ私が?」「どうしてこんなことに?」「何が悪かったの?」と考え込んで落ち込んで萎縮して行動ができなくなるでしょう。これが火事や地震だったら逃げ遅れてしまいます。いじめも対応の遅れによってどんどん深刻化していきます。私たちは誰もが遭遇する可能性がありいつ起こるかわからない災害に対処するために避難訓練をします。突然の災害にすばやく対処するためです。いじめは心身に深い傷を負います。火事になったら消防車を呼び安全な場所に避難するのと同じで誰かの助けが必要になります。ペンと紙を用意して2つの質問に答えてください。
- いじめられていると感じたら、あなたは誰に聞いて欲しいですか?具体的に誰々と3人の名前を書いてください。
- 3人に番号をふります。いざという時に話をする順番です。
- 話を切り出すセリフを考えて書きましょう。
例えば、「あのー、話があるんだけど」、「ちょっと聞いてほしいことがあるんだ」「少しいい?相談があるの」「言いにくいんだけど」など
自分なりの対処法をなんでもない時に用意しておくことで、いじめられていると感じたらすぐに自分の身を守るための対処をする。傷を深めないように一人で悩まずに誰かに知らせる行動を起こすことがとても重要なのです。
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