児童生徒の皆さんへ新型コロナウイルスに関連したいじめの防止について詳細を見る

いじめを生まない環境づくりのために

2023年4月28日

深めよう 絆 にいがた県民会議 事務局

学校では、新学期が始まって1ヶ月が経ちます。
読者の皆様は、「いじめが起きないことがなによりだ」と考える人がほとんどかと思いますが、実際には、多くの学校でいじめが起こり、認知されています。
いじめが起きた場合には、様々な措置がなされますが、そもそも、いじめを生まない環境をつくることを目指す必要があります。

このコラムでは、昨年度改訂された「生徒指導提要(文部科学省, 令和4年12月)」から、いじめの未然防止についての記述を取り上げてみます。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1404008_00001.htm

各学校においては、いじめの認知率を高め、「いじめを見逃さない」という姿勢を教職員間で共有するとともに、次の段階の取組として、いじめを生まない環境づくりを進め、児童生徒一人一人がいじめをしない態度・能力を身に付けるように働きかけることが求められます。 (129ページ)

では、どのような働きかけをすればよいのでしょうか?

児童生徒のみならず、教職員も保護者も、学校に関係する地域の人々も、市民社会のルールを尊重することが求められます。児童生徒が「多様性を認め、人権侵害をしない人」へと育つためには、学校や学級が、人権が尊重され、安心して過ごせる場となることが必要です。こうした学校・学級の雰囲気を経験することによって、児童生徒の人権感覚や共生感覚は養われます。 (130ページ)

具体的にどのように取り組むべきなのでしょうか?

「全ての児童生徒にとって安全で安心な学校づくり・学級づくり」を目指す際の留意点

①「多様性に配慮し、均質化のみに走らない」学校づくりを目指す
②児童生徒の間で人間関係が固定されることなく、対等で自由な人間関係が築かれるようにする
③「どうせ自分なんて」と思わない自己信頼感を育む
④「困った、助けて」と言えるように適切な援助希求を促す (130-131ページ)

教職員、保護者、学校に関係する地域の人々を含む、すべての人々自身が、①多様性に配慮し、②対等で自由な人間関係を築き、③自己信頼感を持ち、④援助希求ができる、ようになりたいものですね。